病院案内ABOUT HOSPITAL

院長あいさつ

病院長 大木 進司

令和7年のスタートにあたり一言ご挨拶を申し上げます。
初めに、昨年1月に発生した能登半島地震と、9月の能登集中豪雨という二重災害より、犠牲になられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。被災地の一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。

今年は「乙巳(きのとみ)」といって60年に一度の巳年だそうです。乙と書く「きのと」は困難があってもしなやかに伸びる草木を表すそうです。「巳」は再生と変化を意味するといわれています。そして「へび」はギリシャ神話に登場する名医のアスクレビオスが持つ杖に巻き付いていて、WHOのロゴにも使用されているように「巳年」は医療とゆかりの深い年であるともいえます。

そんなメモリアルな新年を迎えたわけですが、当院では福島県立医科大学救急医療学講座からの支援を受け「救急治療科」が1月より新たにスタートしました。救急医療は1次、2次、3次と重症度・緊急性に応じて段階的に対応する体制が確立されています。1次救急は入院や手術の必要がなく、自力で受診できる比較的軽症な患者に対応します。2次救急は入院や手術が必要な患者を24時間体制で対応します。そして3次救急は1次救急や2次救急では対応が難しい生命に関わる重症患者に対応する救急医療です。当院は2次救急医療機関であり、県南医療圏では当院を含む4つの病院で病院群輪番制を敷いています。脳卒中、急性冠症候群(心筋梗塞や不安定狭心症)など一部の3次救急疾患は当院で対応しますが、それ以外は、状況に応じて連携する県内の救命救急センターに搬送し治療を行っています。これまでも当院は休診日(日曜日、祝日、第1・3土曜日)を除く日中の時間帯は、総合診療科が主に救急対応し各専門診療科と連携しながら患者さんの治療にあたってきました。今後は、さらなる充実を目指し、主に内科系疾患は総合診療科が、外科系疾患は救急治療科が窓口となり、専門各科と連携を取りながらこれまで同様、地域住民の皆さんが安心して暮らせるような救急医療を提供していきたいと考えています。

県南地域における当院の役割は、県中や県北に移動せずとも、高度医療から在宅医療までできるだけ地域で完結させることであると考えています。高度医療については1)3次救急医療施設とネットワークを構築し輪番制の主軸として2次救急医療を充実させる、2)新型PET-CT、高精度放射線治療装置、低侵襲外科手術、抗がん剤治療を軸とした集学的がん治療の提供、3)急性心疾患、脳血管疾患に対する血管内治療による救命率の向上、4)小児・周産期医療を充実させ安心して産み育てる地域であるための一助となること、を目指します。在宅医療については2022年に開設した在宅療養支援診療所のスタッフが、地域住民が自宅等で療養し、自分らしい生活が最期まで出来るよう福島県南医療圏の在宅医療に貢献していきます。

当院は昭和19年に93床の白河厚生病院として開院し昨年で80周年を迎えました。
これからも「地域を守り地域の皆様に愛される病院を目指します」という基本理念に基づき、地域住民の皆さんが安心して生活できるよう、よりよい医療の提供を目指してまいります。

病院長
大木 進司
最終学歴 1992年(平成4年) 弘前大学医学部卒業
資格等 福島県立医科大学 特任教授
日本外科学会 専門医 指導医
日本消化器外科学会 認定医 専門医 指導医
日本消化管学会 専門医 指導医
日本内視鏡外科学会技術認定医
日本食道学会 食道科認定医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本消化器外科学会 消化器がん外科治療認定医
日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会 ストーマ認定士